遠藤文庫

定期連載「雪の彫刻たち」第三部その1
2002.01.28

今日のBGM「BE A SUPER MAN」YMO

1993年。この年は僕にとって、いろいろな意味で転機になる年だった。就職した年だということ。そして、YMOが再結成した年であるということだ。それは本当に、寝耳に水の出来事だったのだ。

YMOは、小学生の時からずっと僕の指針であり、先生であり続けていた。解散してからも、各ソロアルバムもずっと追っていたし、関連のあるアルバムも追い続けてきた。そのYMOが再結成するなんて…。

「なんということだ!これは、うかうかしていられないぞ!」僕は心の中がざわざわするのを感じた。いてもたってもいられない気持ちだった。

そんな時、キリハラから電話があった。「YMO再結成したのに、バンドーさん仕事してる場合じゃないんじゃないですか?」僕は一瞬ギクッとした。「ああ、ははは…。」そのとおりだよ。キリハラ。

そのあとすぐに僕は、イシバシ楽器に走った。そして、再結成のとき教授が弾いていたコルグの01/Wを購入した。作曲も再開した。

やはり音楽は、僕から切り離せない存在だったのだ。それが実感できた一年だった。しかし、あくまでこれは序章に過ぎない。この先僕の人生に起こる、いくつかの印象的な出来事の…。

・・・つづく

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