遠藤文庫

「エンドーの仙台ライブ珍道中その1」の巻
2001.12.12

その日は7:00に目が覚めた。いつもより早い時間だ。眠い目をこすりながらとりあえずテレビをつけ、「所さんの目がテン!」を見ることにした。「今日は久しぶりのライブだ!どうしてやろうか!」と心の中がざわざわしていた。もちろん手も早くスティックを握りたくてうずうずしてやがる。はやる気持ちを抑え、「仮面ライダーアギト」を見て、「今ごろオリも見てんだろーなー」と思いつつ無造作ヘアーにワックスをたっぷりつけた。「よし、今日も決まった。フフッ!」玄関を出て、強い風に吹かれもっと造作無くなった髪を気にしながら車のキーを回した。
 
ライブ会場にはすでにギタリストのGOくんとキーボーディストのマイちゃん(両方とも日本人)が来ていた。「エンドーさん、今日の衣装どうします?」GOくんが言った。前回のライブではTシャツに半ズボン、ぞうりという超ラフな格好でライブにでた人とは思えない発言だった。ライブの開始時間まではあと2時間以上もある。「買いにいこっか」ということで近くのジャスコに向かった。

売り場をブラウズしていくうち、おもちゃ屋のクリスマスグッズが目にとまった。「あ!サンタ!」すぐに衣装は決まった。僕はサンタクロースの格好、GOくんは用意していた魔女の格好。一つのバンドの中に善と悪がいる、ファンクバンドとしてはこの上ないシチュエーションだ。というより、前からサンタの格好してみたかった(笑)。夢がかなってもうホクホクだ!「マークのはどうします?」GOくんが言った。マークはアメリカのワシントン州出身のベーシスト。顔はジャン・レノ似のクールガイだ。「あ!抱っこちゃん人形でもやらせれば?」探して腕につけてみたがこれが小さすぎ!ベースなんて弾いてたらすぐに落っこちる。「やめとこう」ということで僕らは少し緊張ぎみにライブ会場へと戻ったのだった。

・・・つづく

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