折原文庫

坦々麺を食いに
2003.12.10

この前テレビを見ていたら、電車で数駅となりの商店街が紹介されていた。その中でオレが最も興味をもったのは坦々麺専門店だ。

ここの商店街は時々しかいったことがなかったが、坦々麺専門店があることなど全く知らなかった。うーんこれはイイネ!と思い、数日後行ってみた。

店はすぐ見つかり、中に入るとお客が少々。席に座ろうと思ったら

「すいません2時から5時まで休憩になってますんで」

時計を見ると2時5分。えーと思いながらもどうしようもないのでそのまま商店街をぶらついて、別のラーメン屋に入った。まあまあ旨かった。帰りにギョーザ無料券をもらった。

そして数週間が過ぎた。また坦々麺のことを思い出したので、再び電車に乗って出かけてみる。すると今度は時間は問題なかったのだが、店の前に行列が。オレは並ぶのが大嫌いなので、しょうがなくギョーザ無料券を思い出し、また前に入ったラーメン屋に入った。別のメニューを頼んだら、これは前より旨かった。そして無料券でギョーザを食い、帰ろうとしたらまたギョーザ無料券をもらった。

オレは考えた。この店は永遠にギョーザがタダで食える店なのか?と。ラーメンも旨いしギョーザがタダならなかなかいい店だなと。坦々麺専門店に来たのに、オレはいつのまにかここの店の客と化していた。

それからはまだその商店街には行っていない。

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