折原文庫

透明な熱
2005.06.19

というタイトルですが、今回は病気ネタではありません。ちなみにこの前の病気は直ったんだか直ってないんだがわからない感じで、とりあえず平気になりました。

で、この「透明な熱」ですが、これはスノモーの3rd『風note』に入っている曲のタイトルであります。この曲のテーマは一言で言えば「喪失」なわけで、つまり何かを失うということですな。

昨日スクーデリア・エレクトロの最後のライブを見に行って来ました。

オレの音楽生活にとってスクーデリアはとても重要なバンドで、いろんな思い出があります。自分以外の人の曲に詩をつけたのもスクーデリアが初めてだったし、スノーモービルズで音楽業界にかかわって、右も左もわからないオレにとってはある意味、ずっと身近な目標のような存在でもありました。

昨日のライブももちろん素晴らしい出来でしたが、オレにとって正直その素晴らしさは10年前から同じです。だから昨日も同じだった。みんながいつもの通り、感情をそれぞれのベストなプレイに込めてロックしていた。

ライブが終わって関係者が集まる場所にオレもいたのだが、見渡せば半分ぐらいが10年前から見たことのある顔だった。多くの人と数年ぶりに会ったので話をするとみんないろいろあったようだったが、でもなんだかんだ言って意外と変わってなかった。まあ老けたり子供が出来たり頑固になったり、酒が弱くなっていたりはしたけど。

スクーデリアを通じて知り合った人もたくさんいた。早めに帰ろうと思ってたんだけど、ついつい朝まで飲んでしまい、最後に握手をして別れて独りになったら、なんか寂しい気持ちになった。

この10年、オレはスクーデリアの3人からいろんなものを貰ったと思ってるけど、なんにもお返しはできなかった。これからもしそんな機会があれば返したいけど、それより他の人にそういうものをあげられるようにしなければいかんのではないか。

良く言われることだけど、始まりがあれば終わりがある。終りがあるから始まりがある。まあそういうことだ。元気に生きていればまたすれ違うこともあるだろ。

あ、そういやオレ、スクーデリアのライブで一度も「しろつめくさ」聞いてないな。心残りがあるとすればそれか。

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